2012年10月30日火曜日

福島県双葉町の井戸川克隆町長によるスピーチ“福島からの声


ジュネーブで開催中の国連人権理事会のUPR(普遍的定期審査)に合わせ、ジュネーブの国連施設内で日本の人権NGOの主催によるサイドイベントに出席した福島県双葉町の井戸川克隆町長によるスピーチ“福島からの声”

今回の事故について申し上げます。
事故防止対策がされていないなか起きた事故です。人災と言っても過言ではございません。我が国の野田総理大臣は昨年12月21日事故の収束宣言をしましたけれども、これは誠に間違っております。まだまだ事故は継続中でおります。

私は今年の3月に現場に入って事故が進行中であることを確認しました。しかも4号機は何時壊れても不思議ではありません。大きな地震が来れば壊れてしまう事が確実に考えられます。ここには1500本もの燃料棒が収納されております。これが壊れると日本中が住めなくなります。

その規模は広島原爆事故の4000倍とも言えるようなものと思えます。事故は終わったように言われる方がいますけれども、まだまだ終わっていません。この事故処理を考えますとその費用は天文学的な金額になると思っております。

1号機の爆発についてご説明もうしあげます。
初期避難を一生懸命やっておりましたけれども、間に合いませんでした。保健施設等、一般の方々が避難を遅れておりました。

ドーンという大きな音の後に我々がいるところに空から爆発をしたものが降ってまいりました。

200名ぐらいおりましたけれども、みんな一瞬声がありませんでした。
私も、「もうこれで終わりかな」と思ったことがあります。
その時、後から聞いたんですが、みんなも「もうこれで終わりだな」というふうに思ったとのことです。

望んでいない被ばくをさせられていても私たちは誰からも謝罪を受けることはありません。
この思いは決してたえることはありません。許せない大変殺人的な行為だと思っております。

ここで、パワーポイントで双葉町の状況をご説明申し上げておきます。

これは津波の状況の写真です。4時頃やってきました。40戸ぐらいの住宅が一瞬のうちに流され125名の方が亡くなりました。

これはただ今申し上げましたけれども、1号機が爆発する直前の写真でございます。

一人では逃げられない方々を、警察官、あるいは自衛隊員、そして私たちの職員が避難のために車に載せようとしているところです。

この後、ここに放射能を含んだ埃が舞い降りてきました。

この写真は私どもが一番先に避難した川俣町の状況です。私たちが被った放射能の濃度を調べに来た方々の姿です。私たちは普通の姿ですけれども、この方たちは重装備で来ました。私たちは自分が被ばくしたその線量も知らされることなくこういう検査を受けていた訳です。私たちは自分が被った放射能の濃さも分からずに、測る方がこのような姿をして来たのです。いまだに正確な情報は頂いておりません。

これは避難している状況です。これも同じです。

これは一時帰宅という事で故郷に帰った時に自分のお墓にお墓参りしている町民の姿です。

いろいろまだまだいろんな事をご説明したいんですが時間の関係上ここで割愛させていただきます。

私たちは、被ばくを小さくするために遠くへ避難しました。この事を私は広島のような思いを町民にさせたくないと思い決断いたしました。町の形を守るより、子どもたちの生命健康を第一に考えました。チェルノブイリの事故のあの悲劇を私たち町民が味わいたくないという思いでございます。

皆様にお渡ししましたこの資料は私が関係者の資料から引用させていただいております資料でございます。チェルノブイリの方々のどうされたか実態が分からない私たちが、福島のこのような高い基準じゃ駄目だという事で私はチェルノブイリ基準を強く主張しています。政府は、これを受け入れようとしません。私たちに20ミリシーベルト年の線量で住めるという事を言っております。

そこで私はその政府関係者に「あなたの家族と一緒に住んで下さい」とお願いをしております。彼らは誰一人として「住む」という人はいまだにおりません。危険な事が分かっているのでしょう。

いま、このような思いをしている私ども以外の多くの県民が県内に住んでいます。さまざまな経済的な理由で避難ができずに本当に困っている住民がいます。どうか皆さんの大きな声で救ってやっていただきたいと思います。

レベル7という世界最大の大きさで4つの原子力発電所が壊れております。

これだけ大きい事故にもかかわらず、福島県立医大には「にこにこ笑っていれば放射能の影響は受けない」というような教授がおります。私は正しくないと思っております。
精神論だけで事実が隠されているのです。やがてその嘘が証明されることの無いことを願っております。私は被ばくの関係かどうか分かりませんが、喉にのう胞があります。もし、後5年後まで生きられれば、放射能の影響でないことが証明されると思います。

ここに福島県の地図を用意しております、これは放射線管理区域を示した地図です。通常の放射線管理区域であれば人は住むことはできません。

もう1枚のこの紙が、放射能が飛び散った状態を示しております。

もう1枚の地図、これは、福島県内でとれる自然からの贈り物、食べてはいけない、取ってはいけないものを示したものです。

このデータは新聞に示したマークをみなさんにご説明いたしたものでございます。この地図を見ますと、自然は大きく汚されている事がお分かりかと思います。被ばくに安全はありません。被ばくを避けること以外に安全なことはありません。こういうところに住まわせておくことは人権を無視していると思います。

次に検査について申し上げます。
双葉町には全国一高い放射線量の放射線によって被爆をさせられました。昨年3月から国、県、東京電力に被ばく検査を申し入れておりますが、まだ積極的にされていません。200万県民の数からいうと、極めて僅かな子どもの検査しかされていません。

多くの病気が発症をしない事を願っております。チェルノブイリからなにを日本の学者は学んだのでしょうか?県民の健康と高い  で、悪質な治療の にある病院が阻んでおります、分かりません。

こんな状態にいる私たちを世界のみなさんから大きな声を出していただいて助けていただきたいと思います。
わたしたちは、難民なんでしょうか?
人権がないんでしょうか?
事故を起こしたのは東京電力です。
それなのに私たちは責任を負うような立場に追い込まれております。

このような発言の機会を頂いてありがとうございます。
どうかみなさん助けていただきたいと思います。
今日はありがとうございました。
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