2012年11月16日金曜日

演劇「普天間」(坂手洋二作)


 劇場でいい映画を観終わったあの感じ、演劇ならそれ以上です。演じた俳優さんたちが目の前にいるのですから。両頬から涙が伝っておりました、誰に構うこともありません。セリフのひとつひとつが宝のようでした。

 不条理をたとえば松元ヒロさんは笑いに変えてくれるでしょう、演劇「普天間」は涙に変えてくれました。それだけではありません、「では、どう受け止め、態度にどうつなげるのか」と観客に問うてもいます。沖縄に、そして基地問題に関心を寄せているつもりではあっても、知らないことも多く、また実感も足りないわけです。この社会の、自分自身の在り様をもう一度問い直された作品でした。興奮冷め遣らず、会場でこの戯曲も買ってしまいました。
  
 この作品は昨年秋に初演され、12年度の再演は昨日15日の横田基地のある東京都福生(ふっさ)市から始まり、2日目が今宵の所沢公演でした。今後全国各地で上演されます。125日と翌6日には俳優座劇場でも公演されます。関東にお住まいの方、もしよかったらぜひご鑑賞ください。http://www.seinengekijo.co.jp/s/hutenma/hutenma.html

*今宵の演劇を観には自転車で隣町へ向かいました。例によって林道を突き抜けて行きます。そしましたら、三日月がきれいでしたので思わず自転車を降りてシャッターを切りました。夕方の5時半ぐらいのことです。あまりいいカメラではないので三日月のようには撮れていませんが…。
*「愛媛で青年劇場『普天間』を観る会」のホームページに詳しい資料が掲載されています。http://tamutamu2011.kuronowish.com/futennmaehime.htm

*「琉球新報」2012813Web配信の記事から
基地の過重負担描く 青年劇場の演劇「普天間」 
 全国で舞台公演を展開する東京の劇団「青年劇場」の演劇「普天間」(坂手洋二作、藤井ごう演出)が12月、県内5カ所で上演される。沖縄では初公演。普天間基地周辺に住む3世代の家族が登場し、沖国大への米軍ヘリ墜落事故などを通して過重な基地負担を抱える沖縄の実態を描く。
  演劇「普天間」は坂手氏が県内での取材を基に書き下ろし、昨年9月に東京で初演。沖縄の日本復帰40年のことしは11~12月に関東や東海、近畿、四国、沖縄の順に全国公演を行う。
  沖国大ヘリ墜落の際、米軍が現場を封鎖し警察や消防も立ち入り禁止にする場面も登場。基地と隣り合わせで生活する住民を描く。
  青年劇場は公演に向け「もっと多くの人にこの舞台を届けなければと全国上演に踏み切った。沖縄での上演も行うことで、沖縄と本土をつなぐ公演にしたい」と思いを寄せている。
  沖縄公演は、12月16日に読谷村文化センター鳳ホール、同17日に名護市民会館、同19日にうるま市民芸術劇場、同20日に宜野湾市民会館、同21日に那覇市民会館で行われる。

<画像の説明>演劇「普天間」で、沖国大ヘリ墜落事故の現場で米軍が大学構内を封鎖し報道陣が詰め掛ける場面=2011年9月、東京・新宿の紀伊國屋ホール(青年劇場提供、谷古宇正彦氏撮影)

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