2012年1月6日金曜日

まっしろな一日


お店には私の方から予約を入れてネギをしょって訪ねた。かねてから相手は電話だけで営業をしてきたにもかかわらずだ。普通の銀行と雰囲気というか様子が違う。ナントカ室というところに招き入れられて話を1時間半も聞いてしまった。相手も忙しかろうと憚って、こちらは冒頭に結論(希望)を言っているのに、それなのに型どおりに一から話を始める。向こうも商売だし立場もあるだろうからと、一応話を受け容れる。そうすると、うんうんそういうものもあるだろうと頷いているうちに、これも型どおり全部の営業をされてしまった。相手はまだ若い。セミナーの講師もしているという。年の頃なら氷河期に入ったエリートなんだろうな。すべての商品を断った(そうすると私のような客はおそらくこの世界では「ゴミ」と陰で呼ばれると聞いたことがある)。細切れで上っ面だけの経済事情に本質的に興味はない。だが、決して少なくはない当面の預金をした。そもそも場違いだったのだけれども。
見送られるためにもう閉った店を出る。私のヘルメットとお店の看板につないでいたクロスバイクの姿を見て、私の人生観を最後にわかってもらえたのかもしれない。
そんなことのために朝から走りまわった。そして暮れかけた街から、ようやく帰途につく。こんなことで実質一日を過ごしてしまった。

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