2011年12月7日水曜日

小さなクリスマスコンサート

車でまっすぐ南に向かえば今日の会場には1時間もかからずに行ける。

午後から「ゆいのもり 湯川あき 小さなクリスマスコンサート」に向かった。

開演30分前に着き、ちょうど湯川さんも着いたところだった。先に会えたので、増田レアさんの著書『山仕事賛歌』をプレゼントする。福島の手づくり味噌を復興させて希望をつないでいこうと提唱している人が書いた本だという手紙を添えて。

会場の「パン工房:ゆいのもり」はJR昭島駅からそう遠くない旧市街の側にある。少し時間があったので銀行と駅を訪ねていく。毎月の健康保険料の払い込み。そして盛岡への指定席と切符の購入。

湯川さんがここは国産小麦、無添加、天然酵母を使ったお店だと紹介する。湯川さんに促されて、お店の田中さんが知的障害者の就労するお店でパンをつくり販売していると付け加える。湯川さんは続ける。月曜日にコロッケパン42個がお店に並ぶ。1個180円、売上げ1万円にも満たない。これが現実。ほんとうにおいしい、からだにいいパン。このお店は娘がみつけた。「ハミング」というギターのグループもここでコンサートを開いている。それで、ここで地域のコミュニケーションのために歌わせてもらうことにした、今回で4回目だという。地域の人たちの理解が得られなかったらこういうお店は難しい。地域と一体になっていきたいと。

ピノキオがほんとうの人間になりたいという「星に願いを♪」
お得よと言って「♪クリスマスソング・メドレー」
Xマスプレゼントに欲しいものは「♪愛の贈り物」愛はすべてプ・レ・ゼ・ン・ト
~ここのご夫婦ほんとに仲いいのと急に紹介されて、うつむく
子どもが夢を持って育てられる街づくりをしたいもの
~双子のお子さんを連れてきた若いお母さん
~自走車いすに乗った重度の障害者まり子さんは24時間ヘルパーさんの支援を受けて地域生活をしている
命の価値のわからない社会を築いてしまった私たち団塊世代の責任を感じるの。
さだまさしさんの「♪いのちの理由(わけ)」が好きだそうでいつも歌う。浄土宗800年記念で作詞作曲されたもので最初は楽譜もなにもなくて苦労したという。
♪私が生まれてきたわけは、父母に出遭うため。―兄弟に出遭うため。友達に出遭うため。-愛しいあなたに出遭うため。幸せになるために誰もが生まれてきた。
今は幸せをはぎとられる時代になった。しっかり行政をみていかねばならない「♪幸せを売る男」
今上映中の「五日市物語」に出演している新聞記者のご婦人がリクエスト「♪百万本の薔薇」
お店の中の聴衆と一体となって全13曲熱演1時間20分。

帰りに双子のお母さんに声を掛けた。このお母さんも2か月入院して10ヶ月で無事生んだそうだ。生んだあとも大変でおじいちゃんも忙しいですよと言われた。今はとにかく無事に生まれさえすればと願っているのだけれども。男の子二人は来年小学校にあがるとのこと。写真を撮らせてもらった。

帰り間際にもう一度湯川さんと言葉が交わせた。福島県飯舘村で昔ながらのつくり方でおいしいお味噌を農村加工グループのみなさんがつくっていた。だったらそれおいしいお味噌よね、湯川さんが頷く。だけれども原発事故でバラバラになり味噌づくりの継承も危機に瀕していること。去年の材料でこさえたお味噌が残っていてそれを種味噌にしてこのお味噌(つくり)を残したい。あの本はその繋がりのきっかけになったことが触れてある。また、今度紹介します。うんわかった、避難所でもどこでもわたしシャンソン唄いにいくからと。
で、ご主人は写真が趣味なの?あっいやいや…。

帰りは真っ暗で、来た道をひたすら北上する。ナビがあって助かる。都境のような小高いところを越せば街並みがうっすらと見降ろせた。「翼よ」あれが所沢の街並みだろうか。

湯川さんはまじめなひとで、御本よく読ませてもらいますとつれあいに後からメールが入っていた。一昨日のみんなのきらきらした目と逸る顔が浮かぶ。

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