2011年3月30日水曜日

拾い

おそらくみな重苦しいのだと思う
あるいは空元気に明るい

いちばん軽いギアにして坂道をくだっているようだ
凝視していたけれども、もう目をそらしたい、いや目をそらしつつある

マスクがみあたらない、あっ、あごに下げていた
しっかりしなさい

治りかけたかさぶたをはがすように
つれあいの両親のことにふれる
軽く受け取ってくれるときはいい
真顔になりかけたら、ハナシをそらす、あるいは逃げる

昼休みは気仙沼の詳細な地図を紀伊國屋に買い求めに行った、品切れだった
広瀬隆さんの本もそうだった

前の日は、混み合った電車の中でハンカチを拾ってあげた。

今朝は駅に行く道で、前を歩く人が落とした手袋を拾ってあげた。

今度は何を拾ってあげられるかな

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