2010年9月22日水曜日

もう髷が結えない


 夏休みは10月にずらしてとることにしたので、夏の間はまとまった休みをとらなかった。そのせいで気分転換ができず、併せて記録的な猛暑のせいで体力を温存できず、ここのところ少々夏バテぎみだ。追い討ちをかけるように今日の昼間も暑かった。今、ぐっすり眠りたいのと、ボーっとしていたいと考えるのだが、夜更かし、早起きを繰り返す。

 鶴ヶ峰は郷土出身の力士で小学校時代ずっと応援していた。関脇までいったと思うけれど、幕内を長くつとめた。30代後半まで現役を続け、最高齢力士だった。辞める時のセリフがよかった。「もう髷が結えなくなった」と。後年のタコ坊主頭の井筒親方である。人気力士だった寺尾の父親だ。偉大な横綱千代の富士の現役引退の言葉も印象的だった「体力、気力の限界…、」涙で言葉をつまらせた。

 職場の目標面接とは、全てを数値で置き換えようとする。さあ、何件、何日以内、何%、と。経験豊富で給与が高い分だけ応分の働きをしてもらおう、とくる。一面もっともではあるが、中身の質はなかなか数値や期限や乗除には置き換えられない。結論ありき、トップダウンならば、「はい」か「Yes」か「はいはい」しかない。それを面接と称してあたかも申告という形をとろうとするのは、無理がある。もう、髪もないし体力も減退した。一兵卒として「割り当て」「ノルマ」に邁進するには気力において詰まりつつある。人が余っていると、職場の部長は上からの経費削減の方針にそう応えている。

 「成長戦略」、国際競争に負ける、職場に人が余っている重複している削減しよう、どういう幸せな社会ができていくのだろう。成果を達成せんとする「青年将校」や、屁理屈づくりの「参謀本部」に、また、兵卒たちが振り回され、果ては犠牲になるのだろうか。しかし、一時的な成果の戦争に熱狂し支持したのも、小泉さんの構造改革を盲目的熱狂的に支持したのもふつうの庶民だった。新内閣の支持率だってそうだ。中身が考えられていないで、自分の首をみんなで絞めている。

 冷凍していた秋刀魚の蒲焼用切身で、蒲焼丼にしてもらって「秋刀魚尽くし」が終わった。本当の美味しいものを手作りで味わえた。これらを編集して邦男さん夫婦に礼状をつくろう。

 『なぜ友は死に俺は生きたのか 戦中派たちが歩んだ戦後』(堀切和雅著、2010年7月、新潮社)をもう少しでうちのつれあいは読み終わる。

  さっ、明日も気合だ、仕事だ。げつげつかすいもっきんきんの潮時に迷う。

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