2010年4月28日水曜日

眠り


若いときはよく寝ていた。というより起きられなかった。それで、新婚のころはパートナーに呆れ果てられた。

寝つきが悪くなり、しかも夜中に目が覚める。日々おもしろいと思っているわけではないけれど、別に悩みがあるわけではない。人生ときどきこういうときがめぐってくる。まだ明けやらぬときから枕灯を点けてじたばたして、出勤時にはもうへとへとになっている。悪循環に陥る。

あきらめて早朝出勤する。冬なら真っ暗で駅に人も少ないのだが、この春の時期は早くからごった返す。5月を過ぎると減っていく。

デスクワークなので肉体的疲労はない。その点では現場に立つ人たちには申し訳ない。しかし、仕事の案件はまるでベルトコンベアが動くように次から次へとあるのでこなさなければならない。目と頭は覚醒している。手を抜けない緊張が続く。退社時間のころにはまた、へとへとになっている。帰宅し一息ついて一杯やりながら夕食をとって満腹になると、すぐに眠たくなる。だが、床につくと一瞬冴える。寝つきが悪く夜中に覚める。繰り返し。

刺激やストレッサー、これがなければ生きる励みにならない。そうできているらしい。逃げ出したくもなる。最近、休日の昼間居眠りをするようになった。収支はとれているのだろう。

職場はほとんど皆、穏やかな人たちである。それなのに、ひょんなことで、「上から目線をいやがっている」ということを定例のミーティングで感じた。おとなしくひたすら従順な人たちのように見えていたが、少しほっとした。

定員削減の対象になっているらしい。もしくは効率アップだ。ひらめ目線のミドル君たちがスタッフという参謀たちと蠢動(しゅんどう)している。

「いる」社会から「する」社会へ、不安に向かって確実に動いているように見える。カスミを食っては生きていけませんというのが目の前の本音。カタログとアイテムは膨大な量になっていく。

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