2010年2月7日日曜日

やんちゃもん


 年が明けると沖縄から始まって奄美、屋久種子、本土と「たんかん」の出荷が続く。甘みという意味では洒落ではなくて奄美あたりが適作地ではなかろうか。
 その奄美ではさとうきびの収穫が終わり、搾汁液から酢作りが始まる。砂浜を模した静置場の甕に仕込む。自然発酵法だ。シュワーと酢酸発酵が始まり1週間ほど続く。不思議な世界だ。3年間も静かに寝かせた後、出荷される。封建搾取の極貧のなかで命をつなぎ、命を存えた酢だ。
 日光も強すぎればストレスだ、そのストレスに立ち向かうように伸びてゆくサトウキビは生命のエネルギーを貯めこむのだと教わったことがある。
 今年の奄美のたんかんはおいしい。人間にはやんちゃな人がいる。周りからどう責められようとやりたいことをやる人がいる。そのやりたいことが本音において間違っているとは思えないが、人間のルールがこれを縛っている。

2 件のコメント:

ハマタヌ さんのコメント...

たんかんは私がいた沖縄のムラでも作っていました。そうか本島より奄美がうまいですか。
沖縄北部は酸性土壌で、けっこう向いているのですが、もっといいのか。なんでかな。案外台風の汐水入りの雨水だったりして。あれは台風ごとにかぶるんですよ。作物が白くなった時があるほど。
ただし、ミネラルが土壌に補給されるらしくて、「現代農業」で海水特集があったほど。

余情 半 さんのコメント...

たんかんの見た目はさほどのことはないのにとてもおいしい。外見より中味、ちゃらちゃらしていないことがとても気に入りました。理屈は専門家にお任せしますが、個々の違いはあるとは思いますが奄美産は総じておいしいと思いました、そういう実感です。