2010年1月20日水曜日

新都心“おもろまち”

 北九州だから「おにぎり食べたい」とか言って孤独死しているのではないかと心配したりもしていたKANAさんからメールをいただいた。製造も流通業も経費を削減する。その対象になる業界だから厳しかろう。自虐めいて書いてあったが冗談とも思えない。誰しも食べて生きていかねばならないし、食べるだけでも生きてはいけない。
 今宵は那覇国際通りの地産地消市で買い求めた海ぶどうを賞味する。早く思い出していたらまた海ぶどうを送っていたかもしれない。

 たった一駅だ。乗換駅のひとつ手前の駅あたりからぐっすり寝込んでしまったようだ。ざわついた気配ではっと目覚める。危うく乗り過ごすところだった。一睡の夢に自分の全ての生涯を見てしまった故事のように眠り込んでしまったような気がした。今日は疲れた。終日、厄日というものがあればそのぐらいついていない日だった。

 沖縄県庁あたりから方向を見定めて、民家の裏を縫って新都心の“おもろまち”へ歩いた。「国際通り」という繁華街の裏には何か昔の街並みのようななつかしい雰囲気が漂う。対照的に新都心は大きなビル、大きな施設が立ち並び、広い道路が通る。ここの前身は返還された米軍施設跡だ。米軍将校の住宅地だったところだ。基地返還の跡地利用で「再開発」された。バスの中からは見たことは何度かあったが、一度この足で訪れてみたかった。米軍基地のあるところはどこも住民にとっては一等地だ。
 飛行場によって分断されたあちらとこちらを結ぶ道路を通して、公園、住宅、さまざまな施設のプランのパネルもあって、早くこれを語れるようになりたいと宜野湾市の市長は言っていた。

 以前に基地経済に頼ることなく民生利用で活性化できる事例を那覇新都心は示していると聞いていた。

 沖縄の街にはたんかんが出回っていた。沖縄に始まりこれから北上していく。奄美、屋久種、鹿児島と出荷が始まる。見た目はどうってことないが、おいしい。経験的には奄美が一番おいしく、適作地ではないかと思っている。また、「食べられる」という熟させたシークワーサーが出ていた。地元しか出回らないという。地産地消市をやっていて、幾つかここならではのものを買い求めた。

 日曜日は久しぶりに歩き回ったのに、愛用していた万歩計をなくしてしまったのに気が付いた。多分ホテルに置き忘れてきたのだろう。東京にいてくよくよしている。

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