2009年8月19日水曜日

時計


 物事には原因があります。
 長く愛用していた置時計の時間が遅れてしまいました。電池が切れたのではない。壊れたのかなと思っていました。ひょいと気付いた。不思議なことに分針がのけぞっています。そのために秒針が重なるときにひっかかってしまって動けなくなる。原因はこれだとわかりました。では、しかしどうして分針がのけぞってしまったのだろう。ガラスの向こうの時計の中のこととて、わからない。精密ドライバーもまわらない、修理のしようがない。お気に入りの時計。同じものを施設の母の部屋にも置いています。

 金大中さんが亡くなりました。
 若かったとき、磐石のようであった軍事独裁政権を大統領選で追い詰めて朴正煕氏を震え上がらせました。その選挙戦の特集を当時のNHKの番組で観ました。その強い印象を覚えています。そしてそのことが東京でのKCIAによる拉致事件に及びました。学生時代のことです。昔話になりましたが、韓国には絶望的な軍事独裁が続いた時がありました。TK生「韓国からの通信(72~)」(岩波)息をのんで読んだものです。拷問と暗殺、監視、脅迫。韓国は目と鼻の先、東京よりも近かった。
 果敢に挑んだ同時代の人でした。哀悼の意を表します。

 日本国憲法第79条、最高裁判所国民審査、国民は裁判官を罷免することができます。 「法の番人」をよくよく審査すべきです。衆議院選挙と同時に行われます。形骸化、形式化しているように実感しますが、大事な国民主権の制度です。さてそれで、あの小泉内閣のときに官僚のトップである外務次官として自衛隊のイラク派兵法を推進し、後に「憲法違反」(08年名古屋高裁)とされたこの派兵法の実務責任者を麻生内閣はこともあろうに最高裁裁判官に任命しました。その方は竹内行夫さんといいます。それで「国民審査竹内バッテン(×)運動」と呼んでいます。この方は憲法の番人にはふさわしくないと考えます。名も無き庶民の「気骨の審査」をみせましょう、と呼びかけます。
 
 この夏は日が照りませんでした。先週末、ようやく土用干しならぬ土曜干しをしました。

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