2009年8月18日火曜日

時代


 眠れぬ日がある、真夜中に目が覚める。将来への不安、立ち向かわない姿勢、芥川先生ならサマになるが、こうも凡人ではシャレにもならない。

 畳の間とせんべい布団とやや重いぐらいの掛け布団があれば幸せだ。

 「気骨の判決」(8月16日NHKドラマ)は戦前しかも戦争中のことだ。事実に照らし合わせて司法を守った話。昭和17年の衆議院選挙、国策を強力に推し進める「翼賛政治体制協議会」(略して「翼協」)という組織の推薦候補者以外の候補者への露骨な選挙妨害が行われた。候補者の選挙無効の訴訟に対して出された判決を描く。大審院に権力(東条内閣)の意向に沿う裁判官が送り込まれる。それにすら毅然と対峙して「選挙無効」の判決をくだした。
 大審院とは今の最高裁に相当する。なにを言いたいかというと、司法の独立は戦後これを守るべしというのが国是だが、権力(内閣)の意向を汲む判事が送り込まれているのが実態だ。三権独立と国民主権を守るために総選挙と同時に最高裁判所裁判官の国民審査が行われる。自衛隊イラク派兵の法案を作った元事務次官出身の判事などはよくよく審査されるべきだと考える。こちらも大事な投票権だ。
 今では口に出して言える「平和」も、「気骨の判決」のあの時代には言えなかった。選挙の争点は大東亜戦争聖戦完遂の方法のどちらかであって、戦争か平和かの選択ではなかった。

 元も子もない言い方をするが、自民か民主か、クローンを選んだところでどうなるものではない。喩えて言えばカレーライスがいいですか、ライスカレーがご注文ですかでわからない。敢えて違いを言えば福神漬けは載せますか、いや脇に付けますかぐらいのもの。自公政治は終わりにしたい、政権交代は必要だ。ではもう一度「翼賛政治体制協議会」を呼び込みますか。自民・民主の大連立もそこそこの支持があるらしい、アンケートの質問設定の仕方次第だが。これほど痛い目にあう大人の姿をみていれば若者は「安定志向」に逃げ込みたくなるようだ、意外に壮年よりも保守的傾向が強い。スペシャリストとワーカー。成果を挙げれば果実のあるスペシャリストの方がいいのだろう。自民・民主の新自由主義的に描く世界は脈々と続く、少しもくたばっていない。期待の社民もすがりつく、ブレーキ役になるそうだが是々ぜーぜーといいかねない。

 すこし不規則な生活が続く、体重が戻ってくる。

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