2009年5月25日月曜日

そこを支える弁護士さんたち


年越し派遣村が画期となった。問題が可視化された。

非正規労働者の立ち上がりがある、110の労組が新規にでき、いずれかの労組に約5,000人が加わった。大企業の違法な行為に告発の当事者となった。これにたいし弁護士さんたちが奮闘している。事実を提起し、直視し、現場に入り、突きつける。過酷な実態を余すことなく世の中に明らかにする。

「人々の苦難あるところに、弁護士有り」
26件の解雇反対闘争に取り組んできたことが分科会で報告された。
『非正規黒書』をつくろうと提唱された。差別と収奪という裾野の広い問題を社会に問う。現場の事実に立脚して生々しい事実を伝えよう、と。

これまでも若い弁護士さんが動いてきた。「クレ・サラ」「破産」「貧困」「生保」という言葉がとびかう。それぞれ「クレジット・サラ金問題、債務整理」、「自己破産」、貧困という生活問題全般、「生活保護申請同行」という取り組みである。さまざまな活動、実践例が発表され、「生活保護申請」のその後、その先までの支援と横の広がりと繋がることが必要であることなど課題が活発に提起された。

まだまだ、すごい実態がある。「おにぎりが食べたい」と言って餓死者までだした北九州では生活保護の申請書はくれるようにはなったが、受理しないことが続いている。ハウジングプアの実態が浮かび上がってくる。大分(キャノンがある)宮崎では賃貸住宅追い出しが猛威をふるっている。生活保護行政がまだ変わったわけではない。 弁護士さんたちの奮闘が続く。

1 件のコメント:

今日は農休日のハマタヌ さんのコメント...

余情半さん。どうもこの非正規労働者についての感じかたが貴兄と私とでは違うみたいです。
私には組織労働者がいつまでも未組織労働者と連帯できるとも思えません。たとえば、未組織労働者が同一の職場で未組織の労働組合「派遣社員ユニオン」を立ち上げた場合、今まで加入すら許さなかった労働組合は真っ先に「統一と団結を破壊する分断に手を貸す行為」だとなじるでしょう。ただなじるだけではなく、敵対関係に入ると思います。なぜなら、労組とは正規社員の雇用と利害を防衛するためだけにあるからです。

一方、派遣社員ユニオンは経営の切り崩しに非常にもろいでしょう。この職場で骨を埋める気などなく、自分の有力に応じて移動できるのが、いい意味でも悪い意味でも派遣社員の特権だからです。

この十数年の間で、経営リストラの手練手管は洗練されきっているようです。正規社員の身分はある意味、未組織のパート、派遣社員によって保障されているという構造そのものを問わずに、派遣社員と結びつくことは不可能に私は思えます。

私の義理の弟は55歳でリストラをされて、必死に臨時雇用のドライバーで食べています。つい先日、過労から事故を起こしてしまい自分で損害を保障するハメになったそうです。
彼は30年越しの共産党員ですが、職場の運輸一般労組は彼の事件に見向きもしないそうです。また、彼も何もできないと悔しそうに笑っていました。