2009年5月3日日曜日

憲法記念日と未来


 午前中、繁盛するスーパーは買い物客でひしめき合い、ところが午後は汐が引いたようにガラガラ。このGWの昨日今日の現象。定額給付金の手続きの通知が自治体から家庭に届き始め、「定額給付金セール」のチラシや企画が目につきます。土日のETC高速料金1,000円でもレジャーの行き先が変わっているように感じます。

 政権にとってのバラマキ、目くらまし的な景気浮揚策の効果が出てきているようには思います。選挙があるからやっているだけで、つけは大きく後からまわってきます。小泉さんは郵政民営化「是か非か」で国民を熱狂か催眠術にかけ、議会の過半数はおろか憲法改正発議可能な2/3の議席を占めました。なんでもできる手段を渡してしまいました。それでなくても第2党は政権党と区別がつきません。こんなやり放題の手練手管にまたひっかかるとしたら、つけは取り返しのないことでまわってくることになりかねません。

 さて、政府が「水際作戦」で伝播をくいとめようとしているのは豚インフルですが、そもそも食料の輸入についても、この問題にしても国は検疫の体制を削ってきました。医療、福祉、介護、食料、教育など国民の生活全般にかかわる事柄が政治によって危機にさらされている一方で、ひとり軍事費は聖域にされ超然としています。そして新自由主義的政策によって国民の最低限の生活を営む権利すら危うくなってきました。身内の我が子、甥、姪っ子たちの様々に違う境遇に接していて「紙一重」「崖っぷち」「格差」を感じます。

 この閉塞感を「タモさん」現象のように軍備を一層強化せよという熱狂が一部にもてはやされつつある世情も感じます。「タモさん」を無批判にもてはやそうとするマスコミすらあります。

 競争による生き残りなどという殺伐とした社会。ゲームのなかにいるような現実。選択の余地のないぎりぎりの生活。はたらく人々が生きていけない、格差、差別で絶望的になる社会が健全だとは言えません。

 日本の憲法はその最後の条項(第99条)に「憲法尊重擁護の義務」を課しています。政府・国会・裁判所・公務員は「この憲法を尊重し擁護する義務を負う」のですが、政権は意識してこれを怠ってきたと考えます。とくにそれは今、争点になる9条平和条項、25条生存権と国の生存権保障義務条項です。政府は今日を休日にしているだけです。また、同じ「水際作戦」でも生活保護の申請を門前払いにするやり方は餓死者まで出し、「非人道」これすら感じました。

 戦力の不保持、国際的な紛争における武力行使を行わないという、世界をそうしたいと願う流れをなお一層強めて生きたいと考えるのです。みなそれぞれ生き方や好きなことは違っても、地球環境の保全とともに平和への希求なくしては生きていけないと考えるからです。9条で世界と未来へ提起をしていける、発信できると考えます。

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