2009年3月9日月曜日

野(や)だか与(よ)だかの党の人たち

 かつて沖縄の瀬長亀次郎さんが那覇市長に当選したとき直接統治をしていたアメリカ軍政当局はこれを妨害すべく市への援助金をストップした。まだ多くの市民が食うに困っていたときだと考えるが、これを聞いた那覇市民は自らすすんで税金を納めにきたという珍しい現象が起きた。自ら統治すること、自治とはこういうことだと考える。

 政権交代はあってしかるべしと思うが、その民主党に不安を感じている。小沢さんの話はさもありなんという体質で、自民党と民主党の区別がつかない。この時期の官憲発動はいかにも政局にタイミングが良すぎて小沢さんの居直りにも一理を感じる。

 それよりも民主党のもっと怖い側面は前代表の前原さんたちにあるものだ。党派を超えた会合で小沢氏への態度を発言していたが、その発言よりもその会合に参集する中身のことだ。昔の自民党もためらうような国家主義的方向を模索している。

 野心をもつ若い政治家たちの集う方向は先の侵略戦争の禍根をなかったことにして「前向き」に強い日本をつくろうとしているところにある。まだまだ若き前原さんたちは国家権力を、あるいはほかの人たちがとりあえずは各首長(知事や市長)になって政治を動かす、あるいは動かそうとしている。

 自民党では2世3世の世襲坊ちゃん議員、民主党では自民党をあぶれた野心家たちのこれらの野合は、この国と社会を危うくするように見えてならない。うすっぺらな哲学、雄弁詭弁術、松下政経塾仕込みの政治技術を駆使する程度で、その底流には強権的な国家観が見てとれる。この人たちはポリティックパワーでしか動かない。

 知事におさまった上田さん、市長になった中田さん、これから市長になろうとしている河村さん、目のキョロキョロする枝野さん、ガキのけんかに負けたようなあわれな故永田さん、そしてそれを後押しして恥じなかった前原さん。

 上田さんが知事として埼玉で具体的にやっている教育行政での冷たい仕打ち、切捨て。教育の貧困、格差の助長これを強力にすすめてきた。現場のまじめな先生たちの悲鳴、行き場を失いつつある高校生たち。また従軍慰安婦での発言、姿勢も同様だ。民主党系としての反自民とのイメージがあるかと思うがウルトラ右翼との境目はない。ひとびとの多様性を本当には認めていない。

 権力欲の人々に見えてならない。

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