2008年12月22日月曜日

呉(お)さん


幼馴染のご近所の子ではなくて次男が初めて幼稚園のお友達を連れてきたのは女の子だった。家族みんなで顔を見合わせたものだった。もっともそれが最初で最後だったが。

ご近所の清美さんとは次男三男の幼稚園が一緒で母親どうしのお付き合いが始まった。妻殿より年下だが、親分肌だ。好き嫌いはあるようだが、付き合いは幅広い。おとなになったうちの次男たちとも飲み友達、相談相手だ。土曜日の夜も、そういうみんなと何回目かになる仮装忘年会を基地の近くにあるスナックを貸しきって催した。たのまれて、次男、清美さん、次男の友人2人を車で次々にひろって会場まで送った。聞けば韓国人もはるばる東京からくるらしかった。

次男の友人は、ひとりは会社が再建中でどうなるかわからない、もうひとりは会社の売上げが急に落ちて試用期間だったので採用を打ち切られたという。今日は羽を伸ばすという。おいおい、それは世相の通りではないか。送っていく後ろの座席の車中話。

夜12時を過ぎて次男から突然妻殿に電話があって起こされたらしい。韓国人を泊めるから布団を用意しておいてくれと。妻殿は寝ていたので私に用意をたのまれた。週末で部屋を思いっきり散らかしていたので慌てた。また、酔っ払って連れてくるのかと思えば、もっと早く言えよという気分になった、まして外国の人ではないか。これまでも、我家にたどりつく韓国の人は酔いつぶれるほど飲んでいたのを見ることが多かった、うちの息子も同様に酔いつぶれて。

朝起きたら、夜中の3時半ごろ帰ってきたらしいと妻殿から聞いた。その妻殿が下に降りていき、また上がってきた。玄関に女性の靴があると。おいおい。

酔いはなにも残ってはおらぬ風だった。日本語の流暢なお嬢さんで3箇月前から留学のために日本にきていたらしい。社会学を専攻する、日本語は2年間勉強したという。私たちには思わぬ訪問者だった。名は呉(お)さんとおっしゃる。

0 件のコメント: