2008年9月14日日曜日

はなつまんだだんご


 確かお盆のころの宴で出されていたものだ。これは母のお里だけのものだったのか、我が郷土の一般的なものなのかわからない。お月見の団子ではない。

 米粉で団子をつくり、その名のとおり、鼻をつまんだ形に仕上げる。あんこをつけて食べる。小さいときこれだけは楽しいから進んで手伝った。妻殿にこれを伝授していたので、中秋の名月の今夜、久しぶりにつくってもらった。

 昔、空き地はどこにでもあったからススキの穂は手に入って一升瓶に刺した。さつまいものことは「おいもさん」と敬語で呼んでいた。梨、栗、柿、あと何をお月さんに供えたのだろうか。縁側に置いた。いま、思い出したらどれほど小さな縁側だったのだろうか。網戸もなにもなかった住宅構造だった。

 息子の残念会もかねてお月見名目のビールの飲み会。冷蔵庫を買ったときの景品の「泡旨ビールカップ」(陶器製)での試飲。素焼きの部分でクリーミーな泡が立つと、たしかに。
 居間からもリビングからもお月様は見えない、眺望の楽しさのない我家、お隣しか見えない。

 ホントはお祝いに準備していたが、残念会の激励プレゼントになった。次男は料理ができる。個配システムで「叩き上げの強さ」の御託が気に入ったこだわり道具の中華なべ(国産)。人生、挫折はある、能力が足りないときもある、ひとに認めてもらえないときもある。少しは励ましになったのだろうか。表向きケロッとはしているが。

2 件のコメント:

増田・大仏・レア さんのコメント...

こういう、ことばの豊かさのある食べ物の事をどう伝えるのかが、今の食育にも地域にも欠けてる。
 「こなちく」とは?なーんだ。

余情 半 さんのコメント...

ん~ん、わかりましぇんから、寝ます。こなちくしょう...。