2008年8月7日木曜日

あのう・・・


あのね、悲鳴が聞こえます。
今年の夏は「二の丑」まであって、食卓にのぼったうなぎ達の命、実は子孫が残せません。私の職場もこういうので潤っています。いや、この前までこの売上げが私の不本意なノルマでした。
食を担う農畜水産業の人たちの悲痛な叫び、もう知らんゾと。人口構成からいうと「少数派」。選挙までの補正予算でめくらましされます。いつまでも村と緑と海が保てない。「食」に関してはフランス革命の風刺画をイメージするのです。ひとりの農民に太った貴族や聖職者、王様が負ぶさっている、あれ。「食」に限って現代風に描けば農民漁民に負ぶさる無数の虚業者達(私も)。
運輸配送配達・パン屋さん・お弁当屋さん・今は飲料工場のみなさんが眠れません、車も工場も保守点検がなかなか満足にできません。品物は落下することもあります、ぶつかることもあります。破袋、トレーの傷、ボトルのへこみは、「食品テロ」ではありません。みなさん、休みもせずに毎日同じものをつくれますか? もちろんつくれるのですが。
家計の火の車、赤字転落の恐怖、消費者金融かクレジットカードのはしご。でもモノに囲まれていないと落ち着かない、冷凍庫は常に満杯、袋が膨らんだ、あれっ?心配。
安売り用のペット飲料・アイスの品切れでの売り場ノルマ絶望の右往左往、局地的な争奪戦、高く仕入れてくれるコンビニに負けた。 生産者や製造者をいまさら「囲い込め」と呼号する雨後筍の本部長さんたち。あのう・・・、売上高がいくらあるかをを言ってももう通じません。
竹輪の穴を大きくして丈を短くしているように、規格変更のてんやわんや、姑息を通り過ぎるほど地球資源浪費のツケだというのが見えない仕入れ担当と部長さん、半年単位での成果達成しか念頭に無い中小の取引先いじめ。無リンのすり身なんか、非遺伝子組換えの原料なんかなかなか入手できません、極端にいえばその海に魚なんかいない、大規模農場で非効率な種子なんか使っていられない、この殺伐な近未来。
潜伏した小林多喜二さんが生きていたら直ぐ捕まえられたでしょう、監視カメラだらけ、身内のセンターにさえ設置導入せざるをえない。無差別殺人をしたってナイフをどこで買ったかすぐにわかります。
死のうと思ったからお父さんから先に殺してあげた、むしゃくしゃしたから殺したくなった誰でもよかった。

食卓と家族と社会のどれから先に崩壊しているのか。同時、相互の関係だとは思いますが。

「儲けることがそんなに悪いことでしょうか」やはりこの価値で動く社会・仕組みにあるのではないでしょうか。利潤追求第一主義で組織や社会が動いている、どんな成果(利益)をだしましたか?これで詰め寄られる。このことにもう無理があるのではないかなぁ。人間がモノに変わり、そのモノが人間をふりまわしている。100円で手に入るプラスチック製品が山ほどあるのに、食べ散らかすほど・食べ残すほど・盆も正月も誕生日も関係なく・欲しい食べ物があるのに、幸せになれなかった。戦争で飢餓と生活物資の窮乏を経験した親達が私達を育てました。私達は歳を経るにつけテレビ、冷蔵庫など電化製品が揃い、車も持てて、花の東京は複々線化し地下鉄は伸び、国営はみんな民営化し、耐震ビルは立ち揃い、子どもがあるかないかは別にして、何人かどうかは別にして、子ども達を「何不自由なく!」育てたつもりでいました。それでどうして、食卓と家族と社会が崩壊しつつあるのでしょうか。
窮屈だったとはいえ昇りのエスカレーターが急に止まり、下りはじめるなんて誰が想像できたでしょうか。しかもそのエスカレーターの殺到先が「フィギア」だったいう、生活感の無さがなんとも‘はや’、です(価値観の違いとはいえ)。

こころの持ち様なのでしょうか。ライフスタイルの転換だけなのでしょうか。
こころの持ち様、ライフスタイルの転換は個々には必要だと考えますが・・・。

利潤追求第一主義で社会が極端に動いている、このことにもう無理があるのではないでしょうか。地球まるごと、うまくいっていないのではないでしょうか。決して閉塞はしていない、これを変えればいい。そして生命と環境と生活の最大の破壊である戦争をさせないこと。早く環境破壊の歩みを遅らせなければ。

虚業、身にしみる言葉。ずっぽり浸かっている。
富、泣いたり笑ったりバカ言ったりする相手がいること。安心してくたばれること。

1 件のコメント:

野生のトキ さんのコメント...

野生のトキ

そのとおりです。
だが、・・・・・。

そろそろ、自分のやりたいこと。
しなくてはいけないことを。

世情半さんのような商品知識と人情があれば、皆さんほっときません。

食品の真実を知りたいと思っているかた大勢です。