2008年5月22日木曜日

この列島の中小企業の力こそ


肌には合わぬ籠の鶏のような事務仕事に専念する任務にまわされ身動きがとれなった。
それでご足労願って東京駅の近くで、3者で話し合った。ここの親父さんは主張を聞いてくれて国内の製造業を大切にしてくれるそんなところを恋焦がれているが、営業に専念できる余裕もなく、大手に立ちはだかれているようでチャンスがない。

流通もりっぱな主張とは裏腹に、大手や問屋を使って安直な仕入れをしているように見えてならない。意図はなくとも昔からのお仲間以外の中小の加工業者がよく見えていないようで残念だ。

親父さんが社長でアイデアマンだがワンマン、息子が専務、その嫁、その叔母、一族郎党、ご近所のパート、中国研修生で成り立つ、この列島の水産加工の、縮図のような会社。

67年に父親から家業を引き継いだ。この地域ではごくありきたりの品目を製造していたが、時代の先を読み、中古の機械を譲り受け「中骨取機」を作り出した。それが21年前。いわし、さんま、さばに応用し、調味料も自分で調合したり、お茶を応用して“くさみ”をとったり、フライパンで調理できるようにしたりして、今も続けている。

注文があったときは順風満帆、奢りがあった。妻を亡くして、いつしか酒に依存した。わずかな会社の蓄えも底をつき始め考え直したという。日本酒をやめビールだけにした。

業界も大手流通もかくいう我社も中国加工に血道をあげていたころ、この加工を地元でやってがんばっている、このことに着目している。こんなご時勢になってから、引き合いもあるだろうが、真贋確かめてほしい。

丸い眼鏡の似合うOさんに引き合わせお願いした。社長さんの思いは強いが、工場の品質管理は途上。Oさんには畑違いの商品分野だが、品質管理は本業。協同のチカラ、出番です。

お孫さんに差し上げた『もったいないばあさん』(絵本)が受けて、工場では「もったいないおじさん」と私は記憶されているらしい。そんな、もったいない。

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