2008年5月6日火曜日

値上げが続いているというのに


 スーパーの店頭でバイキングのような陳列で置いてある焼き鳥は大きくてりっぱだ。中国でつくっている。かつて焼き鳥はタイでつくっているのが主流だったが変わった。人手をかけている。
うなぎは国産で賄えるのは全体の2割程度で残り8割を中国産や台湾産に頼っている。製品の蒲焼で輸入ものはほぼ中国産だ。

 店舗廻りが好きだから、また仕事柄、店頭のことと折込みチラシはよく観察している。
近頃、焼き鳥とうなぎの価格が変だ。
焼き鳥の1串58円、いや50円まで出現している。うなぎは、昨年末は2串で298円、最近は398円498円である。1尾で売る製品も同じような価格だ。つまり破格値だ。

 昨年5月に中国側はほぼ一方的に且つ一斉に畜肉加工品の9月からの値上げを発表した。すわっ、中国もいよいよ人件費高騰かと思われた、それも事実だとは考えられるが理由は明かされなかった。
だから、昨年秋以降は店頭でも値上げが浸透していた。あまりにも以前が安すぎたと思っている。1串店頭価格58~78円が78円~98円ぐらいになった。それで推移していた。

 うなぎはほぼ100%養殖ものである。養殖は卵を孵化して育てる完全養殖の技術がまだ実用化できていないから、自然に生まれた稚魚を捕獲して大きく育てる養殖である。養殖のうなぎを食べるということは、そのうなぎは一度も親にならないということだから、子孫が減るのは理の当然である。しかも大量に食べている。事実、資源は枯渇の方向に向かっている。今年は稚魚が採れていないので国産ものは高騰している。1尾(2串も)1、280~1、480円が相場。

 つまり、現在の中国産の価格はこれらに逆行して異常に安い。諸価格が値上がりしている折、変だ。

 昨年夏、中国産食品にたいしてバッシングが始まった。ちょうどタイミングが夏の土用の丑で、うなぎの中国産はほとんど売れなかった。店頭はほとんど「国産」で並んだ。年間の7割以上を7月に販売し、国産の供給量は2割しかないのに、である。国産偽装が怪しまれ、事実、大手T社は後日摘発を受けた。
 
 8月に量販各社は中国へ職員を派遣し調査をした。中国での進んだ企業での品質管理の仕方、させられ方は水準が高い。それを見てきたのだと考えられる。

 そうして「ギョ-ザ」事件が起きた。真相未解明のまま、中国産がなんでも悪いという流れで今に至っている。

 店頭の現象は、大量在庫の販売期限(賞味期限に基づく、冷凍保管だから1~2年はあると思うが)が迫ってきての処分販売と考えられる。汗水たらして一所懸命つくった中国の人は浮かばれない。

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